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ANA国際線機内誌『WINGSPAN』12月号

ANAの国際線機内誌『WINGSPAN』12月号に、取材記事が掲載されました。
英語と中国語のバイリンガル版です。

「WINGSPAN」 2010年12月号
The Fire Drum Song - Otsuzumi-(写真担当)
鼓声如歌 激揚若火

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能楽の大鼓奏者として無形文化財保持者の大倉正之助さん、そして、大鼓のものづくりをフィーチャーしています。

今回の取材で、能舞台や大鼓の演奏に幾度か触れる機会があり、和の伝統芸能の間合いの美に惹き付けられました。また、世阿弥の著「風姿花伝」にある「秘すれば花なり」を観る事が出来るようになれたらいいな、と。

大倉正之助さんが大鼓を打つ音は、コーン!と高音がどこまでも飛んでいくような素晴らしい音色です。通常、大鼓奏者は指にプロテクターをはめるそうですが、大蔵さんは素手。それでも、彼の指先を見せてもらったら、柔らかそうでしなやかなのには、ちょっとびっくりしました。

その理由として、大鼓の素材に、厳選した馬の皮を使うとのこと。愛知県の太鼓生産者のもとに通って吟味するとか。また、鼓の中心となる胴部分は、安土桃山や室町時代から代々伝わる桜の木。素手で大鼓を打つのは、戦前まであった伝統を大切にしているのだそうです。

今回、大倉さんが袴姿で大鼓を組み立てる様子なども撮影したのですが、動く時の衣擦れの音がなんと耳に心地良いのだろうと、ひそかに楽しみながら撮影したのでした。上質の和服が醸す美しさは、姿だけでなく所作の音にも及ぶのだなと。それにしても、日本男性の和服姿っていいですね!とはいえ、やはり着こなしぶりと所作を含めてです。
by mayumiish | 2010-12-06 21:35 | MEDIA | Comments(0)

桜の森の満開の下で、薪能

昨日は、取材の撮影を兼ねて茨城県の明野という場所で
毎年恒例の薪能を鑑賞してきました。

大鼓奏者の大倉正之助さんが18年前から関わり、
昨日も演奏したのですが、
満開の桜の木々の下に組まれた屋外の舞台に、
かがり火が照らされて、日が暮れるとともに
幽玄な舞台が出現しました。

始まる前に大鼓の打ち方をちょっと教えてもらったのですが、
中指と薬指を当てる打ち場所のポイントが難しく、
なかなかスコーンとしたいい音が出ません。

それを見ていた大倉さんに、
「音ではなく、調べという意識が大切なんですよ」
と言われました。
人間が楽器という道具を使って音を出す、と思わずに
鼓の素材となっている馬の皮などと同様に、
人間も自然の一部であるという姿勢がいいそうです。
その上でまず、楽器の素材などをよく知ることが大切だとか。
すると当たり所も良く、いい音が出るようになるそうです。
なるほど、音楽以外にも当てはまるような。

舞台は、大倉さんがずっと教えてきた地元の子供たちによる
大鼓の演奏で始まり、その後は能楽師の方々よる狂言、能、
最後に、大鼓、小鼓、太鼓、笛による素囃子でした。

撮影の間、隣の席の見知らぬ女性と話すと、
その人は大倉さんの大ファンなのでした。
昨日も演奏した素囃子の「獅子」という演目を数年前に聞いた時、
舞台に獅子が踊っているように感じられたそうで、
それ以来、演奏を聞きに行くようになったとか。
「かっこいいんですよ〜。演奏も素敵だし。ワイルドで」と
目にハートが浮かんでいました。

同行したライターさんは、大蔵さんと20年来のつきあい。
その女性の話しをすると、「彼はもてるよ!」とのこと。
たしかに、かっこ良かったです、大蔵さん。

そういえば昨日知ったのですが、「薪能」は春の季語だそうですね。
なぜか勝手に秋の風物かと思っていました。
by mayumiish | 2010-04-11 10:30 | アート | Comments(0)


写真家です。文章も書きます ©Mayumi Ishii. All rights reserved.


by mayumiish

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