ミャンマーとベトナムの記事

東南アジアは写真の撮りがいのある地域です。日の出と日没、そしてその前後の神秘的な時間の美しい光景を最も多く見てきたのが東南アジアです。

今年の2月にミャンマーに撮影旅に行きました。
東南アジアのアセアン諸国が加盟する国際機関、日本アセアンセンターに、今年からミャンマーも加盟することになり、その写真ライブラリー用の写真を撮影するためでした。

ミャンマーに行ったのはちょうど10年ぶりでした。軍事政権の問題がありながらも、ヨーロッパなどからの観光客が多いため観光業は少しずつ発展しているようで、遺跡のバガンなどに、おしゃれなリゾートホテルができていたのにはびっくりしました。ミャンマー人の通訳と一緒に約2週間かけてあちこちを旅して回り、日の出と日没をたくさん見て、写真をたくさん撮ってきました。写真は日本アセアンセンターHPのフォトライブラリーにアップされています。その旅についての小さなエッセイが、日本アセアンセンターのニュースレター「ASEAN-JAPAN CENTRE NEWS」の10月号に掲載されました。

ミャンマーは東南アジアの中でも、大変に面白い国です。ヤンゴン、マンダレー、バガン、インレー湖周辺など、土地ごとに多彩な文化があり、美しい遺跡や自然の景観が残っているのです。ミャンマーの人々のほとんどは敬虔な仏教徒で、おだやかなたたずまいが印象的です。けれども、やはり政情の問題で、国際的にクローズドな部分が大変に残念です。

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また、この夏にベトナム中部の古いたたずまいが残る街ホイアンで撮影した記事が「TOMORROW」(ライフカード誌)11月号に掲載されます。会員誌なので書店には並ばないのですが、ライフカード会員の方のお手元には届くかと思います。ホイアンを訪れたのは、月に一度のランタン・フェスティバルの日。ホイアン名物のカラフルなランタン作りの店や、古に貿易港として栄えた印を残す古い商家、ランタンの明かりが美しい夜のお祭りを訪ねてきました。やっぱり日の出前から起きて撮影し、日没後にランタンの明かりが灯るお祭りまでが紹介されています。
# by mayumiish | 2006-10-21 21:37 | News

ハワイでヴィニヨガ

ハワイに滞在中の一週間、東京のヨガクラスを休むのでなんとか自分でやってみようと思ったものの、仕事が忙しくてなかなか時間を取ることができなかった。でも、ホテルの部屋がビーチの目の前で、バルコニーの外にはターコイズ色の大きな海が眼下に広がり、波の音が絶えず聞こえてくるのでかなり癒される気分にはなった。

宿泊していたホテル、ハイアット・リージェンシー・ワイキキには、ヨガクラスが月・水・金の朝にあることがわかり、時間が取れた日に参加してみることにした。場所はホテル内のスパフロア。

予約は不要で、マットも用意されているので、ヨガの開始7時の少し前に行けば良いとのことだった。1時間のクラスで、料金はUS15ドル。6:45に行くとほかにも待っている人がいた。フロアは目の前の大きな窓からホテルのプールや海が見晴らせて、なかなか良いロケーションだ。ただ、ヨガインストラクターが来ないとヨガマットが用意されないので、待っている間に身体をほぐしたりなどできず残念。7時直前にローカルの女性インストラクターが来て、ヨガマットを敷いてくれた。参加者は総勢約10名。日本人女性がほとんどで、ほかは欧米人の男性一人、女性一人だった。

ヒーリング的な静かなBGMを聞きながらまず呼吸を整え、太陽礼拝のポーズからスタート。インストラクターの言葉は英語で、片言の日本語を交えていた。バージョンを変えて数回繰り返した後に、木のポーズや、マットに座ってねじりのポーズ、ラクダのポーズなどをした。ゆっくりとした流れが朝の時間にほどよい感じ。難しいポーズはなくて、ストレッチ効果で身体をほぐすのにぴったりという印象のクラスだ。また、なんといっても目の前にやしの木や海が見えるロケーションが良いと思う。柔らかな朝の光を受けた海の白い波がほのかな黄金色に包まれ、時間の経過とともに色が変わっていく様子を見ながらのヨガはとても心地良かった。1時間ほどのクラスでも身体がよくほぐれ、ヨガの効果を改めて実感できた気がする。

ここで教えるのは、ヴィニ・ヨガ (Vini Yoga)というタイプだそうだ。アシュタンガ・ヨガに似ているものの、もっとやさしい感じだ。ヴィニヨガを聞いたことがなかったので調べてみると、インドのマイソールのヨガの師が考えたとのこと。基本的には個人指導で、流れるような動きとリラックスに重点を置いた点でハードなパワーヨガとは一線を画し、欧米で人気があるそうだ。

日本で聞いたことがないヴィニヨガは、リラックス度が高いながら、ポーズもほどよく刺激的でストレッチ効果なども感じるので、初心者にも最適だと思う。日本にクラスがあるのかどうかネットで探しても見つからなかったが、日本でも紹介されたらきっと広まるのでは、と思った。
# by mayumiish | 2006-10-20 08:09 | ヨガ的生活

ハワイの地震その後

10月16日の地震から二日後、ホノルルは通常通りに戻っているようです。ハワイ島では被害が出ましたが、オアフでは大きく揺れた以外にダメージはなかったみたいです。
ただ、数十年ぶりの大きな地震だったため、多くの人には初めての大地震だったようで、地元の人々は、どれほど揺れて恐ろしかったかを話してくれました。でも、ものが倒れたり落ちたりということはほとんど聞きませんでした。

今泊まっているホテルの40階にスイートルームがあるのですが、訪れる機会があって中に入ると、リビングルームにかかっていた絵の額が斜めに曲がっていました。高層階ほどだいぶ揺れたとのことで、その影響のようです。地震の時にたまたま車で走っていたので私は揺れを感じなかったのですが、話す人々の話しを聞くと、ホノルルではだいたい震度4ぐらいだったのではないかと思います。

原因は太平洋プレートが動いたことらしいですが、ハワイ島にはキラウェア火山があり、噴火の前兆なのかも?などと思うのでした。

地元のラジオを聴いていて興味深かったことは、地震の前兆現象かもしれない、ということで、ハワイ島で地震の前に魚がジャンプしていたそうです。前兆と思われることについての自然や有機体の変化や体験をラジオで聴視者から募集していました。すぐに外出しないといけなくて最後までラジオを聴けなかったのですが。やっぱりハワイでも前兆現象に関心が高いのでしょうか。

ところで、数人の友達から、10月17日頃に万象のエネルギーが高まるなどというメールが届いています。日にち的には地震の後のようなので関連性はないのかもしれませんが、日本で何か話題になっているのかと不思議です。

その後わかったことですが、どうやら私の泊まっていたホテル、ハイアット・リージェンシーに、韓国人スターのパクヨンハさんも宿泊していたらしいです。40階の部屋ということで、多分、上にも書いた、このホテルのスイートルームのこと。かなり揺れたことでしょう。ネットのニュース記事によると、韓国では地震があまりないそうで、パクヨンハさんはびっくりして40階からロビーまで階段を一気に駆け降りたそうです。下りるのはまだ楽だけど、停電でエレベーターも約14時間止まったままだったので、部屋に上って行くのはそぞかし大変だったことでしょう。

ホノルルの滞在中は、撮影に来ていたファッションモデルの押切もえさんにも遭遇しました。ある日の朝、ダイアモンドヘッド近くのKCCというファーマーズマーケットに行って、出店のフライド・グリーントマト(これは美味)を買っていたら、彼女と撮影隊一行が来て、その辺を歩いた後に彼女がその店で同じものを注文していました。英語も話せるみたいで、節度があって感じの良い人という印象でした。やっぱり地震に遭遇したようで、あの日は、それぞれに思い出深い(?)日だったことと思います。
# by mayumiish | 2006-10-18 21:19 | アメリカ・オセアニア

ハワイ島地震とホノルル大停電

取材の仕事でハワイのホノルルに来ています。なんと、今朝の7時頃にハワイ島に起きたM6.6の地震のせいで、オアフ島のホノルルは夜9時過ぎの今も停電中です。街は街路灯や車のライト以外はほぼ真っ暗。ホテルのエレベーターが使えず、非常階段を使って上り下りです。このホテルは40階建て。私の部屋は「幸運にも」11階です。

今朝は6時半過ぎにホテルを出て、車で取材先のノースショア方面に向かっていました。重そうなグレーの雲が覆う天気の中、とうとう激しい雨が降り始めて、地震が起きた時間はコーディネーターさんの運転するベンツで暴風雨のハイウェイを疾走中でした。なので、地震が起きたことには気づかず、それよりもワイパーを最速にしても足りないような強い雨と舞い上がる水煙による視界の悪さに気を取られていたのです。

雨なので撮影は無理ということで朝食を食べようと、ハレイワにある「コーヒー・ギャラリー」という店に入ると、中が暗いのでまだ開店前かと思いきや、店員の女性が「地震のせいで停電中なの。コーヒーだけあるわよ」とのこと。地震???なんでも大きな地震があってハレイワの町でも大きく揺れたということ。まわりでは口々に地震の話をしています。そこでショーケースにあったマフィンとコーヒーを買って隣の部屋のテーブルで簡単な朝ご飯を食べました。そのうちに続々と人が店に集まり始め、みな口々に大きな地震、と言っているのです。その時点では地震の規模や震源地がさっぱりわからず、店の品物が棚から落ちた様子もないので、大きいといっても、日本人からしたらそうでもないのでは、などと我々日本人は話していたのです。

けれども、午後、ホノルルへの帰り道にカーラジオをつけると、午後の2時というのに番組ではまだ地震の話題で持ち切りでした。ハワイ島では病院の建物が壊れたとか、どこかの会員制クラブでは会員以外でも水などがもらえることなど、地震情報番組となっていました。そこで、地震の規模を初めて認識。どうやらハレイワだけでなく、オアフ島全体が停電らしいということもわかりました。日曜日ということもあってか、街の店は軒並み閉店が多く、なんと道路の信号機まで停電しています。大きな交差点では、それぞれのマナーでなんとかなっているという感じでした。

ワイキキにあるホテルに戻ると、ロビー回りは人々でいっぱいにごった返していました。ホテルは自家発電をしているかも、との密かな期待ははずれ、やっぱり停電していたのです。夕方には電力が戻るらしいという話もありましたが、ダメでした。そこで、念のためにと水や食料の調達に出ることにして、午後5時半頃にライターのTさんと一緒に懐中電灯を鞄に入れて通りに出ました。

まず目に入ったのは、街角に点在するABCストアの前の長い列。みな食料や水を買い出しに来ているようです。近くにあるクヒオ通りのFood Pantryというスーパーに行ってみると閉店していました。そこで、長い行列ができている「Ono ステーキサンドイッチ」という店の列に並ぶことにしました。店からは何やら料理の良い匂いが漂ってきます。なんとか温かい夕ご飯が食べられるかなと思いながら行列に並ぶこと約1時間。停電は続き、日がくれて通りも暗くなり始めました。

行列に並んでいるとさまざまな人が通っていきます。ある男性は、大きなボウルにたくさんのチキンの焼ものを入れて現れ、「家の冷蔵庫(停電中?)にチキンがあったのでもったいないから持ってきた」と言って、行列に並ぶ人々と明るく話しながら一切れずつ配ってくれました。私たちも、つまようじに刺した一切れをもらって食べましたが、難民のような気分というのは、まさにこのことでしょうか。それにしても、こういう時に、フレンドリーなボランティア精神を発揮する人々がいるのはアメリカの良い点かもしれません。

やっと行列の順番が回ってくると、店で買おうと思ったチキンはすでになく、ビーフのサンドイッチのみということ。仕方なくビーフ(当然アメリカ牛?)&マッシュルーム&チーズサンドを買いました。厨房では3人の調理人がフル回転。停電で換気扇が回らず調理の煙や匂いで充満したキッチンで一生懸命作ってくれました。温かいサンドイッチと水を抱えてホテルに戻ると、やっぱりまだ停電中です。プールサイドで食べようかと上の階に行って見ると、なんとホテルがゲストに簡単な無料ディナーをふるまっていました。それを早く言って、と思いながら、ホテルの無料ディナーと買ってきたサンドイッチをたいらげたところで、夜の8時過ぎになってもまだ停電が続いています。仕方がないので、階段をまた歩いて上って11階の部屋に戻り、こうして久しぶりのブログを書くことにしました。

現在は、電気の明かりがついたビルが遠くにいくつか見えます。電気が戻ってきつつあるのでしょうか。そして時々、下の通りから謎の大歓声と拍手が聞こえてきます。町のビルに明かりが戻るのを観察しているのかな。部屋にはまだ電気と水がなく、部屋の中を懐中電灯を持ってうろうろしている状態です。トイレに行きたいときはかろうじて水が流れる1階まで下りていく必要がある様子。

今回のことは、東京で地震や停電になった時の教訓になるかもね、とTさんと話していました。最低でも夜のための明かり(懐中電灯やろうそく)、店が混雑する前に水や食料品を迅速に確保することが大切、と実感しました。

と、ここまで書いたところで、14時間ぶりに電気が戻ってきました!パッと部屋の明かりがついて、階下の道路からは大歓声。やっぱり電気が戻ったことを祝っている人々がいるようです。ホテルの隣の棟にも電気が戻り、バルコニーに出て階下に手を降ったり懐中電灯で合図している人が見えました。水はまだのようですが、そのうち戻ることでしょう。とにかく無事ですので、明日からなんとか取材続行できるといいな。
# by mayumiish | 2006-10-16 17:12 | アメリカ・オセアニア

エコなボルネオ・ネイチャーブック

今日、書店に行ったら「eco borneo ボルネオ・ネイチャーブック」(山と渓谷社)という本を見つけました。

ボルネオ島東部のマレーシア・サバ州を中心とした自然の宝庫をいろいろと紹介している本です。キナバタンガン川や、キナバル山、ダヌム・バレーなど、私も行ったことがあり太鼓判を押したい場所が載っていました。ボルネオ島をこよなく愛する(であろう)ネイチャーフォトグラファーたちが撮影した自然の美しい動物や植物たちのほかに、ジャングルの中のロッジやホテルなども紹介し、ボルネオ島の素敵なガイドブックになっています。

原生の熱帯雨林が残るダヌム・バレーの中のロッジ「ボルネオ・レインフォレスト・ロッジ」が特に私もおすすめしたい場所です。深いジャングルがすぐ目の前に広がる静かなロッジのテラスで深呼吸する空気はとても新鮮。また、数十メートルの高い木々が茂る森を歩きながら、野生のテナガザルやオランウータンに遭遇したり、美しい鳥の鳴き声に耳を澄ましたり、多様な植物たちに囲まれていると、自分が自然のほんの一部なんだということをしみじみ感じ取れます。ダヌム・バレーに行く時は、毎回同じナチュラリストの人に案内を頼むのですが、この本のボルネオ・レインフォレスト・ロッジのページの中で、地上高い吊り橋キャノピーウォークの写真にその彼が写っていました。そういえば、この写真を撮った自然写真家がボルネオ島によく来て動物達を熱心に撮影している、という話しをそのナチュラリストが話していたっけ、と思い出しました。

そして、この本が優れものなのは、ボルネオ島の単なるガイドブックではなく、エコロジーなどの面からボルネオ島が直面している問題や改善への取り組みについてもきちんと紹介しているという点です。例えば、サバ州では今、熱帯雨林が伐採されて、パーム(ヤシ)油用のヤシプランテーションにどんどん姿を変えています。それは、ボルネオ島の玄関口、コタキナバルから島の奥地へ飛行機で飛ぶ時に、まざまざと目に入ってくるのです。ブロッコリーのようにモコモコとして見える熱帯雨林に比べて、ヤシプランテーションは規則正しく大きな面積に並び、ちょっと不気味な感じにも見えます。昨年ボルネオ島に行った時は、その3年前に行った時より明らかにプランテーションの面積が増えていました。

「ボルネオ・ネイチャーブック」によると、1984年には森林面積の2.2%だったプランテーションが、2004年には16%と、20年で約8倍に増えたそうです。パーム油は自然からできるエコ製品として、洗剤や化粧品、石鹸、食物油として広く使われるようになり、マレーシアのパーム関連品は日本が輸入するパーム関連シェアのトップとなっています。(日本アセアンセンターの2005年資料)。天然素材で一見、環境にやさしそうなパーム油は、産地では熱帯雨林の生態系を壊して、森に住んでいた動植物の住み処を奪っていることはあまり知られていません。また、ジャングルがなくなったことによる気候の変化も、サバ在住の人が気にしていました。こういうことを知ってから、お店に並ぶパーム油原料の洗剤などを見ると、増殖したプランテーションを思い出して心が痛むようになりました。

この本では、そんな環境破壊について知った日本企業の取り組みが紹介されていました。サラヤという会社は「ヤシノミ石鹸」という製品をはじめとするパーム原料の製品を作っているそうです。けれども、ボルネオ島のヤシの木プランテーション問題について知り、環境保全プロジェクトを始めたそうです。会社のサイトを見ると、ヤシプランテーションの現状や問題などが詳しく説明され、いくつかの取り組みが紹介されています。

このような会社があるとボルネオ島の未来に少し希望が持てる一方、数ヶ月前に、日経のあるニュース記事を見ました。トヨタがパーム(ヤシ)油を原料とするバイオ燃料の試験生産を2009年からマレーシアで始めるそうです(NIKKEI NETの企業ニュース/2006年7月23日)。世界のトヨタがもし大規模に生産することに決めたら、プランテーションがますます増えることにならないかと気になる記事です。環境の状況に逆行しているような・・・。

話しがそれてしまいましたが、この「ボルネオ・ネイチャーブック」の本には、実際に行って体験できるボルネオ島の貴重な自然の魅力がたくさん紹介されています。日本から直行便も出ていて成田から約6時間。ボルネオ島は意外と近いですよ。
# by mayumiish | 2006-09-26 19:34 | ボルネオ島

写真家です。文章も書きます ©Mayumi Ishii. All rights reserved.


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