マルコムXも。NY公民権運動の写真展
秋がぐんと深まりましたね。
昨日は目黒の「ギャラリーコスモス」で始まった
写真展のオープニングパーティーに行きました。
“I have a dream!”
アフリカ系アメリカ人大統領への道
ニューヨーク中心の60年代民権運動
2009年11月3日(火)~15日(日)
11:00~19:00 (月曜休)
ギャラリーコスモス
1936年生まれの日本人女性写真家、
トミコ・シラキガワ・コーエンさんの作品展です。
彼女が60年代初頭のニューヨークに住み、公民権運動を撮影した
モノクロ写真が展示されていました。
「I have a dream」の言葉で有名な
マーティン・ルーサー・キング牧師のまさにその時代です。
1つ1つの写真に、当時社会的弱者だったアフリカ系アメリカ人の
悲痛な叫びや戦いの精神があふれている作品でした。
会場で写真を見ていて、並んだ2枚に足が止まりました。
マルコムXを撮影した写真です。
以前、彼の伝記「Autobiography of Malcolm X (Alex Haley)」を読んで
以来、その人生にとても興味があります。
デンゼル・ワシントンがマルコムX役を演じた
映画「マルコムX」(スパイク・リー監督)は好きな映画の1つ。
マルコムXは、少年時代にNYで悪いギャングの仲間入り。
逮捕されて服役中に独学で勉強、敬虔なイスラム教徒になり、
公民権運動のラジカルな活動家となりました。
そのカリスマ性とルックス、言動で、白人メディアからも
一目置かれた存在だったようです。
その後、メッカに巡礼した時に差別のない場所に身を置き、
広い視野を身につけてアメリカに帰ってくるのですが、
非常に残念なことに、1965年、暗殺の銃弾に
倒れて亡くなりました。
犯人はイスラム教団とも、FBI、CIAとも言われていたようです。
会場に展示されていたプリントでは、
マルコムXがトレードマークのとがったメガネを掛けて、
何本ものマイクを前にしながら
こめかみに筋を立てて演説する姿が生き生きと写っていて感動。
その他の写真もすべて、歴史の貴重な記録です。
デモ行進の写真の中で、プラカードを持って立っていた
10代の少年や少女は、今ごろは60歳ぐらいでしょうか。
アメリカにはいまだに人種対立が存在するものの
あの約半世紀後にアメリカにオバマ大統領が誕生した瞬間、
彼らはどんなことを思ったでしょう。
写真の1つ1つにキャプションがなかったことが少し残念でしたが、
当時のアメリカを切り取った写真を見ながら、
社会は変わる、ということも感慨深く感じられる空間でした。
写真展の会場には、今年73歳のトミコ・シラキガワ・コーエンさんが
ご主人のコーエン氏や息子さんとともに来場されていました。
日本人の女性フォトジャーナリストとしてのパイオニア。
ご夫妻で現在もニューヨークに在住とのことです。
ごあいさつして、現在のアメリカを撮影しているかたずねると、
今は撮影していないとのことでした。
機会があれば、また新しい写真も見たいです。
写真展は15日まで開催中なので、
ご興味のある方はお出かけしてはいかがですか?
昨日は目黒の「ギャラリーコスモス」で始まった
写真展のオープニングパーティーに行きました。
“I have a dream!”
アフリカ系アメリカ人大統領への道
ニューヨーク中心の60年代民権運動
2009年11月3日(火)~15日(日)
11:00~19:00 (月曜休)
ギャラリーコスモス
1936年生まれの日本人女性写真家、
トミコ・シラキガワ・コーエンさんの作品展です。
彼女が60年代初頭のニューヨークに住み、公民権運動を撮影した
モノクロ写真が展示されていました。
「I have a dream」の言葉で有名な
マーティン・ルーサー・キング牧師のまさにその時代です。
1つ1つの写真に、当時社会的弱者だったアフリカ系アメリカ人の
悲痛な叫びや戦いの精神があふれている作品でした。
会場で写真を見ていて、並んだ2枚に足が止まりました。
マルコムXを撮影した写真です。
以前、彼の伝記「Autobiography of Malcolm X (Alex Haley)」を読んで
以来、その人生にとても興味があります。
デンゼル・ワシントンがマルコムX役を演じた
映画「マルコムX」(スパイク・リー監督)は好きな映画の1つ。
マルコムXは、少年時代にNYで悪いギャングの仲間入り。
逮捕されて服役中に独学で勉強、敬虔なイスラム教徒になり、
公民権運動のラジカルな活動家となりました。
そのカリスマ性とルックス、言動で、白人メディアからも
一目置かれた存在だったようです。
その後、メッカに巡礼した時に差別のない場所に身を置き、
広い視野を身につけてアメリカに帰ってくるのですが、
非常に残念なことに、1965年、暗殺の銃弾に
倒れて亡くなりました。
犯人はイスラム教団とも、FBI、CIAとも言われていたようです。
会場に展示されていたプリントでは、
マルコムXがトレードマークのとがったメガネを掛けて、
何本ものマイクを前にしながら
こめかみに筋を立てて演説する姿が生き生きと写っていて感動。
その他の写真もすべて、歴史の貴重な記録です。
デモ行進の写真の中で、プラカードを持って立っていた
10代の少年や少女は、今ごろは60歳ぐらいでしょうか。
アメリカにはいまだに人種対立が存在するものの
あの約半世紀後にアメリカにオバマ大統領が誕生した瞬間、
彼らはどんなことを思ったでしょう。
写真の1つ1つにキャプションがなかったことが少し残念でしたが、
当時のアメリカを切り取った写真を見ながら、
社会は変わる、ということも感慨深く感じられる空間でした。
写真展の会場には、今年73歳のトミコ・シラキガワ・コーエンさんが
ご主人のコーエン氏や息子さんとともに来場されていました。
日本人の女性フォトジャーナリストとしてのパイオニア。
ご夫妻で現在もニューヨークに在住とのことです。
ごあいさつして、現在のアメリカを撮影しているかたずねると、
今は撮影していないとのことでした。
機会があれば、また新しい写真も見たいです。
写真展は15日まで開催中なので、
ご興味のある方はお出かけしてはいかがですか?
by mayumiish
| 2009-11-05 00:40
| アート
|
Comments(2)
Commented
by
AARON COHEN
at 2021-11-12 03:28
x
Thank you for writing about the exhibition of photos by my wife Tomiko Shirakigawa when she had her exhibition at Cosmos Gallery a few years ago. She died at age 85 in October 2021 after a long illness. We are making a website for her work and expect to have a retrospective exhibition in NY in autumn 2022.
Contact via amc97@cornell.edu
Contact via amc97@cornell.edu
0
Commented
by
mayumiish at 2022-01-05 16:22
> AARON COHENさん
Thank you very much for your comment. Sorry for the late reply.
I would like to express my deepest condolences. I wish to visit the exhibition.
Thank you very much for your comment. Sorry for the late reply.
I would like to express my deepest condolences. I wish to visit the exhibition.
写真家です。文章も書きます ©Mayumi Ishii. All rights reserved.
by mayumiish
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