ファーストファッションとゴミ問題など
先日、フェアトレード・ブランドピープルツリーの2010年春夏新作展示会があり、会場になった勝どき橋に行きました。
日本とイギリスを行き来して活動するピープルツリーの社長サフィア・ミニーさんがちょうど来日中で、プレス向けにイギリスのフェアトレード最新事情をお話ししてくれました。
ファッションにおいて、フェアトレードやエシカル・トレードへの関心が日本よりずっと進んでいるイギリスでは現在、政府主導の「サステナブル・クロージング・アクション計画 「Sustainable Clothing action plan」が始まっているとのこと。
ただ、主にゴミ問題に特化されているそうで「生産地の労働条件の改善などが含まれていない」と、サフィアさんは計画の不十分さを指摘していましたが。
それでも、世界の人口が増え続ける中で、衣服に関するゴミ問題も増大しつつあるという事実に気付かされました。その原因の一つは「ファーストファッション」業界だとサフィアさん。トレンドの服を安い価格で短期間に次々と販売するので、消費者も気軽にどんどん買って着捨てていくわけですが、不要になった衣服の行方を考えると、何もしなければたしかに凄まじいゴミの量?サフィアさんによると、年間に数億トンもの衣料ゴミが発生しているとのこと。それだけでなく、安い素材として化学繊維を大量生産すれば、その際に発生する産業ゴミも深刻化するんじゃないかなと思いました。あとは、販売に付随する包装バッグなども。
イギリスには、ファーストファッション・ビジネスに疑問を持つ人々も登場し始めたもようで、今年の5月、「PRIMARK」というファーストファッション店のオープンに先がけて、店の地元に住む人々による抗議活動が行われたとか。結局はオープンしたそうですが。
このプレス発表会には女性誌の編集者なども来場していました。サフィアさんは「ファッションリーダーであるセレブリティーに、ファーストファッションのPRをさせないでほしい」と訴えていました。そういえば東京でも、去年あたりから出店が増えていますね。デザイナーとのコラボを展開して話題になった店もありますが、やはり手放しでもてはやせるものではないのでは、と思います。
その帰り、知り合いのバングラデシュ人が勝ちどき橋の近くにレストラン(GAO Asia)を開いたことを思い出し、ふらっと寄ってみました。バングラデシュは、大手アパレル会社の縫製工場がたくさんあることで有名です。ひよこ豆とキーマのカレーを食べながらそんなことをおしゃべりしていたら、縫製工場が林立する首都ダッカに地方からの労働者が大量流入し、人口が過密状態だと話してくれました。「今はダッカ市内では新しい工場建設が規制されてるんじゃないかな」とのこと。そんな労働者たちはスラムの酷い住宅事情の中で暮らしている人も多いそうです。
ダッカから遠く離れた地方の州へ、ピープルツリーのためのフェアトレード製品を作っている村や民家を訪問したことがあります。そこでは、素朴ながら生き生きとした女性たちの活動や子供の目の輝きが印象的で、フェアトレードの効果をしみじみ実感しました。
狂牛病の問題などが起きて、日本でも食べ物のトレーサビリティー(物がどこから来るのか追跡)に気をつける人は多い今日この頃ですが、身に着ける衣服についても気にする人がもっと増えるといいのになと思います。
日本とイギリスを行き来して活動するピープルツリーの社長サフィア・ミニーさんがちょうど来日中で、プレス向けにイギリスのフェアトレード最新事情をお話ししてくれました。
ファッションにおいて、フェアトレードやエシカル・トレードへの関心が日本よりずっと進んでいるイギリスでは現在、政府主導の「サステナブル・クロージング・アクション計画 「Sustainable Clothing action plan」が始まっているとのこと。
ただ、主にゴミ問題に特化されているそうで「生産地の労働条件の改善などが含まれていない」と、サフィアさんは計画の不十分さを指摘していましたが。
それでも、世界の人口が増え続ける中で、衣服に関するゴミ問題も増大しつつあるという事実に気付かされました。その原因の一つは「ファーストファッション」業界だとサフィアさん。トレンドの服を安い価格で短期間に次々と販売するので、消費者も気軽にどんどん買って着捨てていくわけですが、不要になった衣服の行方を考えると、何もしなければたしかに凄まじいゴミの量?サフィアさんによると、年間に数億トンもの衣料ゴミが発生しているとのこと。それだけでなく、安い素材として化学繊維を大量生産すれば、その際に発生する産業ゴミも深刻化するんじゃないかなと思いました。あとは、販売に付随する包装バッグなども。
イギリスには、ファーストファッション・ビジネスに疑問を持つ人々も登場し始めたもようで、今年の5月、「PRIMARK」というファーストファッション店のオープンに先がけて、店の地元に住む人々による抗議活動が行われたとか。結局はオープンしたそうですが。
このプレス発表会には女性誌の編集者なども来場していました。サフィアさんは「ファッションリーダーであるセレブリティーに、ファーストファッションのPRをさせないでほしい」と訴えていました。そういえば東京でも、去年あたりから出店が増えていますね。デザイナーとのコラボを展開して話題になった店もありますが、やはり手放しでもてはやせるものではないのでは、と思います。
その帰り、知り合いのバングラデシュ人が勝ちどき橋の近くにレストラン(GAO Asia)を開いたことを思い出し、ふらっと寄ってみました。バングラデシュは、大手アパレル会社の縫製工場がたくさんあることで有名です。ひよこ豆とキーマのカレーを食べながらそんなことをおしゃべりしていたら、縫製工場が林立する首都ダッカに地方からの労働者が大量流入し、人口が過密状態だと話してくれました。「今はダッカ市内では新しい工場建設が規制されてるんじゃないかな」とのこと。そんな労働者たちはスラムの酷い住宅事情の中で暮らしている人も多いそうです。
ダッカから遠く離れた地方の州へ、ピープルツリーのためのフェアトレード製品を作っている村や民家を訪問したことがあります。そこでは、素朴ながら生き生きとした女性たちの活動や子供の目の輝きが印象的で、フェアトレードの効果をしみじみ実感しました。
狂牛病の問題などが起きて、日本でも食べ物のトレーサビリティー(物がどこから来るのか追跡)に気をつける人は多い今日この頃ですが、身に着ける衣服についても気にする人がもっと増えるといいのになと思います。
by mayumiish
| 2009-06-14 12:52
| フェアトレード
|
Comments(2)
Commented
by
ミック
at 2009-06-16 08:53
x
確かにトレーサビリティーは必要ですね。
衣類のリサイクル流通のコストダウンやx-chengeのような
企画が浸透し使い捨て文化が無くなる日本になってほしいです。
現在の日本とういう国は急激に出来上がったインスタント発展国
それでも技術あっての発展ですから、その知恵を生かし本当の
エコに向き合う国や地域社会であって欲しいと思います。
貴重な、メッセージありがとうございます。
衣類のリサイクル流通のコストダウンやx-chengeのような
企画が浸透し使い捨て文化が無くなる日本になってほしいです。
現在の日本とういう国は急激に出来上がったインスタント発展国
それでも技術あっての発展ですから、その知恵を生かし本当の
エコに向き合う国や地域社会であって欲しいと思います。
貴重な、メッセージありがとうございます。
0
Commented
by
mayumiish at 2009-06-17 19:56
そうですね、xChangeのような活動がもっと普及するといいでしょうね。本当に、技術を生かしてエコ大国になるポテンシャルがありそうですよ。現状、声をあげる人が少ないんでしょうか。
写真家です。文章も書きます ©Mayumi Ishii. All rights reserved.
by mayumiish
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