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写真家です。文章も書きます cMayumi Ishii. All rights reserved.


by mayumiish

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ボラボラ島


今日もタヒチの洋上にいます。

今朝はボラボラ島の日の出の写真を撮りました。まだ暗い時間、空気に透明感があり、海から見える島影のシルエットがきれいでした。これまでの経験上、太陽が上る時はいつでも、直前に一瞬強い風が吹くような気がするのですが、今日も同じでした。科学的な現象なのか、私の気のせいなのか・・。今では風が吹くと、あ、太陽が見えてくる、と目安にしてます。

現在、ボラボラ島の少し沖合いに停泊中です。海の色のグラデーションがものすごくて、ターコイズから深い群青色まで、その多彩さが形容しきれないほど。人工的なのではと思えるほど、かき氷のシロップみたいな鮮やかなマリンブルー色の海に囲まれています。今朝は小さい船を出してもらって少し撮影したのですが、波がなければもっときれいだったかな・・。風が強い季節のようです。

このあたりはサンゴの環礁に囲まれています。そのリーフに守られて、大波が島に来ることが少ないなど、サンゴの恩恵をたくさん受けている地域です。サンゴは酸素を放出するので、地球にとっても大切な存在。この船にはタヒチに詳しいナチュラリストが乗船していて、レクチャーなどもあるのですが、撮影に忙しかったりで話を聞くタイミングがないので残念。

ボラボラ島はリゾートで有名です。でも昨日、周囲32kmの島を車でぐるっと一周したら、世にも美しいビーチ沿いに立っているリゾート3軒が営業をやめて撤退したとのこと。誰もいない建物だけが残っているのでした。ボラボラ島では、従来ココナツ・プランテーションなど農業に従事する住民が多かったそうです。その後、島にリゾートが次々できるにつれ、重労働のココナツ栽培をやめてホテルなど観光業に移った人が多いとか。リゾートホテルが3軒も撤退したら、住民への経済的影響もきっと大きいはず。代わりに新しいリゾートができているようではあるけれど。世界経済の影響がここタヒチにも及んでいる風なのでした。

そういえば、昨日船で知り合った(相変わらず社交も大変)アメリカ人の熟年新婚カップルの新郎がハワイアン航空のパイロットだったのですが、この12月からハワイアン航空が羽田空港に就航すると言っていました。円高だし、アクセスが便利になったらますますハワイが人気になるのでしょうか。

今日の夕方から、モーレア島に向けて出航です。
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(ボラボラ島の陸ガニ。ハイビスカスの花などを穴に引き込んで食べるとか)
by mayumiish | 2010-09-30 09:45 | アメリカ・オセアニア | Comments(2)

タヒチの素朴な暮らしが間近に見られるタハという島から、船でボラボラ島に移動中です。

他の島へ行くとき、島を取り巻く環礁から出て、また次の環礁内に入るのですが、環礁を抜ける時、波がリーフに当たってくだける光景がダイナミック。自然のエネルギーを強く感じました。今日はサンセット時にキャプテン室に招待されたものの、雲があっていまいち。一度は必ずスコールがあったり、天気がやや不安定です。

朝から忙しいながらも、撮影のことだけ考えて一日が過ぎていくので楽しいです。ただ、私が一人のせいか、食事時などに相席で他の乗客と話す機会が多く、交流も大変。「撮って、しゃべって、また撮って」という状態です。

ことごとくアメリカ人(しかも私の親世代の方々)から声をかけられるので、船にはさぞかしアメリカ人乗客が多いんだな、と思いきや、ヨーロッパ人もけっこういるとのこと。知らない人とでも積極的に交流するのが、アメリカ人気質?船旅の楽しみ方にもお国柄が出るのでしょうか。今日会ったアメリカ人夫妻から「日本は中国とのことが問題になってますね」と言われました。そういえば、私の仕事にも影響を及ぼして、11月に予定が決まりつつあった中国取材が延期になってしまったことを思い出し・・。

島では、タヒチに住む外国人にも数名会いました。タヒチ人男性と結婚したアメリカ人女性は、島の暮らしは平和で、家にカギをかけたことがないと言っていました。また、写真家もいるもよう。タヒチ女性を多く撮影した作品を見ました。画家ゴーギャンのように孤島に浮かぶポリネシアのエキゾチズムに魅かれたのでしょうか。

インターネットが衛星回線なので速度が遅く、今のところ携帯メールは使えません。タヒチはソフトバンク圏外??
by mayumiish | 2010-09-28 15:54 | アメリカ・オセアニア | Comments(2)

タヒチに来ています。


南太平洋のタヒチに取材に来ています。

首都パペーテの空港に、朝に到着したのですが、眼下に延々と続いた海原に、突然、ターコイズ色のサンゴ礁と険しい山がそびえるボラボラ島が現われて感動。こんな大海の中で、奇跡の島のように見えました。成田から約11時間。長旅の時は通常、通路側の席を取って寝ているのですが、今回は風景を期待して窓際を取ってみて正解でした。
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飛行機の窓から撮影したボラボラ島。ちなみに左側の窓際です。着陸直前にカメラバッグを座席付近に置いても、何も言われないゆるいタヒチ航空。

今回は一人旅です。そういえば行きの飛行機では、90%以上が日本人乗客でしたが、私と、旅行会社の添乗員とおぼしき女性の他は全員がことごとくカップルでした(泣)!やはりカップル旅に人気のあるデスティネーションなんですね。

ここから船旅です。今度は日本人を数名見かけただけ。出航前に、夕景を楽しみながらオープンエアのデッキラウンジでカクテルを1杯飲んでいたら「さっき、虹が出たのを見ましたか?」と、アメリカ人の老紳士に声をかけられ。午後、パペーテの町の背後にそびえる山のふもとからきれいな虹が立ち上る様子がつぶさに見えたのです。しっかり撮影しましたとも。

夜になって、自分の部屋でPC作業をしていたら、ぐらーっと身体が大きく揺れたので、あらら、酔っぱらったか?と思ったら、船がいつのまに出航して海上を走っていました。外は漆黒の海。バルコニーのすぐ真上には満月に近い月が輝いて、海を銀色に照らしています。そんな風景を見ながらブログを書いているところ。

明日から超多忙ですが、エネルギーがあったらなるべくまた更新します。その前に、ネットになかなかつながらない可能性も・・。
by mayumiish | 2010-09-26 19:15 | アメリカ・オセアニア | Comments(3)

旅です。


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(ブータンで交通渋滞中の一枚)

取材の仕事でしばらく旅に出かけます(写真の場所とは関係ありません!)。
現地のネット環境がまだわからないのですけど、できたらなるべくブログを更新しますね。

(カメラ:Canon EOS 5D)
by mayumiish | 2010-09-25 03:14 | アジア | Comments(2)

「昭和の風貌」写真展へ


急な秋の深まりを感じる東京ですね。なんとなくセンチメンタル。

昨日、フジフィルムスクエア(東京ミッドタウン)で開催中の写真展
「昭和の風貌(かお)」ー時代を作ったヒーローたちー展(9/17~9/30)を見てきました。

濱谷浩や土門拳など、昭和に活躍した6名の写真家が撮影した
モノクロ写真のポートレート群。
面白い!
作品の点数が多くて見ごたえがあります。

印象に残った写真は、
横山大観。明治元年生まれの彼のポートレートがあるとは。
生活感がうかがえるような背景の雰囲気も興味深い。

棟方志功。濱谷浩撮影。版画の大家らしからぬ奔放な遊び心あるカット。

坂口安居。部屋中に散らかった紙くずや新聞の切れ端の中にいる彼。
演出なのか?今の時代だったら、「片づけられない男」の部屋。

志賀直哉。土門拳撮影。瞳。川端康成と対照的なまなざし。

また、用の美を唱えた柳宗悦や、北大路魯山人など当時のセレブリティー。
ざらっとした土の手触りのような雰囲気、骨太なイメージ。
当時に比べると、現代は美的とされるもののイメージが変わってしまい、
スマートさ、金属的、シャープさが主流(?)になった感があります。主観ですが。

全体的に、展示された写真がモノクロということもあって、
人物の眼差し、たたずまいが強く醸し出されていました。
昭和の日本人の骨太な感じ、いいな。
作家など各人のこだわり、個性を今よりも発揮しやすかったような雰囲気。
また、フィルムの時代なので、一枚一枚の撮影にかける時間や労力が違うかも。

記録写真としても非常に面白く、
衣服やインテリアなどに、時代背景が色濃く表われていました。
神保町古本屋の中か?みたいな状態で、作家などが書籍の山脈に囲まれている
室内風景も多く、印刷媒体が主流だった時代がしのばれます。

会場で知ったのですが、ミッドタウン近くのホテルアイビスではちょうど、
「學藝諸家肖像 濱谷浩展」(9/9~11/9)を開催中。そちらも見に行きました。
1階の入り口付近に17点の作品。
「昭和の風貌」展に、濱谷浩が撮影した鈴木大拙のポートレートがありましたが、
ホテルアイビスの展示場には、同じ時に別アングルで撮影した作品があって
面白かったです。セレクションの妙。
また、書道家の會津八一のポートレートも違ったカットで
双方の会場に展示されていました。

「昭和の風貌」と「學藝諸家肖像 濱谷浩展」セットでおすすめです!
by mayumiish | 2010-09-24 10:55 | アート | Comments(0)

Tokyo green


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撮影で行った東京の某ビルの屋上に、一面のクローバー畑が広がっていました。
昼寝させてもらったら気持ち良さそう。草の匂いの中で。

(カメラ:Canon 5D Mark II)
by mayumiish | 2010-09-21 17:02 | Photography | Comments(0)

東京は朝晩がすっかり涼しくなりましたね。
空高く、秋の気配。

先日、気になっていた映画『ベンダ・ビリリ!』をイメージフォーラムで観てきました。

「ベンダ・ビリリ!」〜もうひとつのキンサシャの奇跡 公式サイト

コンゴの首都キンサシャで、厳しい路上生活をしながら音楽活動をしていた
グループ「スタッフ・ベンダ・ビリリ」が、
現地を訪れたフランス人映画監督と出会ったことによって、
2009年にCDアルバムを制作したら、フランスから火がついてヒット。
ヨーロッパ各地でコンサートを大成功させるまでの約5年間にわたる
ドキュメンタリー映画です。

ベンダ・ビリリのメンバーの多くは、
子供の頃にポリオで半身不随となった車椅子や松葉杖の人々。
それだけでも大変なのに、車椅子のリーダー、パパ・リッキーのもと、
ポジティブな気持ちを奮い立たせて路上での音楽を続けていたのです。

生活は貧困状態、寝る場所は路上の段ボールや、スラムのような場所。
練習場所は郊外の動物園の草むら。
それでも不屈!あきらめません。
生活から生まれ出た曲「トンカラ」(段ボール)の歌詞は、
「段ボールで寝てた俺がマットレスを買った。同じことがお前にも起こり得る」。
彼らは自分たちに言い聞かせるように歌います。

「人間に再起不能はない。幸運は突然に訪れる。人間に遅すぎることは絶対ない」

逆境に負けない彼らの明るいたくましさやメッセージに、
こちらが励まされる気分になるほど。
その不屈の精神が、国境を越えて多くの人の心を掴んだのかもしれません。

気になったメンバーの一人、ロジェくんは、
映画のはじめの頃は、無口でやせっぽちの小さな少年。
頼りなげで、でも精神力が強そうな瞳が印象的。
空き缶で作った自作の一弦楽器を操って音楽を奏でられたことから、
パパ・リッキーに誘われてメンバー入り。
その後、5年にわたる映画撮影の間にすっかり背が伸びて18歳になり、
存在感のあるミュージシャンになっていくのです。
小さな種子から鮮やかな花が開いていくのを見るように、
映画の中で一番変わっていく彼の成長ぶりも見ごたえあり。

彼らがいつも合言葉にしている「ベンダ・ビリリ!」とは、リンガラ語で

「外側を剥ぎ取れ=内面を見よ!」という意味。

まさに、外面にとらわれず、内面の輝きが大切、ということを
実感させてくれる素敵な映画です。
音楽性もとても豊か。おすすめ度、特大!
映画館を後にする時に考えました。
「彼らは、コンゴでは今はどんな場所に寝ているのかな」と。

「スタッフ・ベンダ・ビリリ」は、今日とうとう来日!
各地でコンサートを行うそうです。

「スタッフ・ベンダ・ビリリ」来日公演スケジュール

CDは「屈強のコンゴ魂」スタッフ・ベンダ・ビリリ
by mayumiish | 2010-09-20 11:43 | アート | Comments(2)

Getting ready


そろそろ、撮影の旅仕事がまた近づいてきました。

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前後左右を視界に入れつつ準備中です。


(カメラ:Canon T90、フィルム: フジVelvia 50)
by mayumiish | 2010-09-14 02:51 | アジア | Comments(0)

以前に出版された記事のアーカイブ。

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ecla エクラ(集英社)
「ゆるやかな国ラオスへ 手織りの美・世界遺産の町」(写真)

アジア諸国の各地で、数々の手織りの布を見てきましたが、
ラオスの絹織物の精緻さと美しさは、際だっていました。
by mayumiish | 2010-09-12 03:39 | Archives | Comments(0)

台風9号が去って行きました。
東京は久しぶりの雨だったので、強い雨音を楽しみながら原稿書きなどしてましたが、地下鉄や道路が洪水になったり、あちこちで大変だったようですね。夜になり、一気に涼しくなりました。窓を開けたままでいると寒いぐらい。これから秋が深まるのかな。

ツイッターを始めて以来、たくさんの有益な情報をツイッター経由で得るようになりました。その一つが「ラテンビート映画祭」!来週から東京、京都、横浜で開催されるそうです。

第7回 ラテンビート映画祭
9/16~23 (東京)
新宿バルト9

昨年までは「スペイン・ラテンアメリカ映画祭」との名前だったように、スペイン、メキシコ、ブラジル、アルゼンチン、チリなどの映画を集めた映画祭です。気になる映画がいくつも。ラテン映画好きの人ならきっとすでに知っていることでしょうか?私も、フリーランスの立場をここぞと生かして観に行く予定です。

偶然、つい最近から、一度読みかけてストップしていた小説「コレラの時代の愛 」(ガブリエル・ガルシア=マルケス著)を再び読み始めています。以前、なんとなく翻訳文が読みづらい気がして、最初のほうでやめたのですが、好きなガルシア=マルケスなのでやはり読むことにしたのです。彼の濃密すぎる(?)文体と内容は、暑い季節ではなく、これからの涼しい秋に読むのがちょうど良さそう。

私の好きな小説の多くは、わくわくするぐらい幻想的クリエイティビティーに満ちたラテンアメリカ文学です。「失われた足跡 」(名作!)のアレホ・カルペンティエルや、アントニオ・タブッキ、ガルシア=マルケスなどなど。

カルペンティエル(1904~1980)は「シュルレアリストにして時間の魔術師」と称されていたキューバの作家です。若い頃パリに住んで、シュルレアリストの芸術家たちと交流があったそうですが、「フランスのシュルレアリズム的な想像は、ラテンアメリカの驚異的な現実そのものには及ばない」と悟ったとか。やはり、歴史的に、土着的なものとスペインやポルトガル由来が混じり合い折り重なった文化、宗教、人々、熱帯的な自然などが、複雑に融合したラテンアメリカならではの文学でしょうか。

実際、メキシコに行った時には、マヤやアステカ文明の遺物や子孫がそこここに残る土地に、ものすごいバロック様式の教会があったり、土着の宗教儀式とミックスされたキリスト教の礼拝が厳かに行われていたり、マヤカレンダーで有名なピラミッドがジャングルの奥にそびえていたりと、目に入る物事がことごとく魅惑的かつ超現実的に感じられました。まして20世紀初頭頃なら、なおさら神秘的なものが残っていたことでしょう。

そんな延長にあるラテンアメリカの現在。「ラテンビート映画祭」の今回のテーマは「インディペンデンス(独立)」と「レボリューション(革命)」だそうです。スペイン映画も楽しみ。東京の後は京都、横浜と続くそうです。
by mayumiish | 2010-09-08 23:04 | アート | Comments(0)