カテゴリ:ボルネオ島( 9 )

熱帯雨林の朝の色

ブログを毎日更新している人はすごいなーと感心します。
私もできるだけしようとは思うのですが、なかなかできません。

ブログのトップ写真は折々に変えていきたいと思います。
今の写真はボルネオ島のダヌムバレー付近です。
原生の熱帯雨林とセカンダリーフォレスト(一度伐採されてから森林に戻った)
が残っている場所。

この風景は早朝です。
ガイドをしてくれたナチュラリストの人が、前日に
「高い位置から撮影できるいい場所がある」というので、
朝、暗いうちにロッジを出て連れて行ってもらうと、なんと高い鉄塔。
鉄塔の写真があるサイト
天候観測の研究のための塔なのだそうです。

一体どうやって上るのかと聞くと、塔に設置されている
垂直の鉄のはしごを登って行くと言うのです。
うわ〜、と思ったけれども、風景を見たくて一生懸命登りましたよ。
垂直に登る行為は、頭を後ろに傾けるとその重さで
落ちそうな恐怖(=上を見上げられないストレス)を感じました。
また、高く登るほど引力が強くなるような気がしますが、
どうなのでしょう。
ロッククライミングできる人を尊敬します。

鉄塔の上からは、深い霧に包まれたジャングルが一望できて感動。
日の出前の神秘的な朝の色も撮影できました。

広がるジャングルの中には、オランウータンやテナガザル、ゾウ、
数百種類の鳥たち、珍しい植物、昆虫、爬虫類、菌類、バクテリアと
無数の多様な生命が生息しています。
また、森は新鮮な酸素も大量に放出するのです。

ただ、このダヌムバレー一帯は、森が保護された非常に貴重な地域ですが、
ボルネオ島には、森が伐採されてパームヤシの
プランテーションになってしまった土地があまりにも多いのが現状です。
ジャングルがなくなった地域の動植物たちは、どこに住めばよいのでしょう。

パームオイルを大量に使用する企業が環境団体などから非難され、
問題が少しずつ理解されているようですが、日本での理解はまだ少数?
ボルネオ島の問題については、このサイトが詳しいので
ぜひご参照ください。
ボルネオ保全トラスト・ジャパン

(Camera: Canon T90, Film: Fuji Velvia)
by mayumiish | 2011-03-01 23:14 | ボルネオ島

ボルネオ島の後はウガンダが・・・

 パームオイル事業の大手ウィルマー社(Wilmar International Limited)が、マレーシアに続き、アフリカのウガンダにもパームオイルのプランテーションを展開する予定だそうです。

Palm oil producer Wilmar launches plantation in Uganda/Mongabay.com

 ボルネオ島の豊かな熱帯雨林を広範囲に伐採し、オランウータン、ゾウ、希少動物、野鳥などの住み処を奪ってきたパームオイル事業ですが、数字でわかりやすい経済効果に多くの焦点が当たれど、現地に行かないと見えない環境破壊や、サステナビリティーの状況を気にする人はまだ少ないのではと思います。

 地球環境が手遅れになれば、私たち人類など生き物の生存に深刻に関わってくるので、こういうニュースに目を向けたいものです。

 ニュージーランドのオークランド動物園は、この7月から、東南アジア産のパームオイルを原料にしているキャドバリー(Cadbury)チョコレート製品を販売しないことにしたとか。小さな活動かもしれませんが、このニュースはネットで世界に配信されたので、問題定義としては効果があるのだろうと思います。受け手側の意識次第ではあるけれど・・。
by mayumiish | 2009-07-31 22:54 | ボルネオ島

パームオイルについてのシンポジウム

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地球・環境フォーラムから、2月に開催されるシンポジウムのお知らせが来ました。

シンポジウム「生物多様性と企業の役割~パーム油の現場から」

◎2009年2月17日(火) 10:30~17:30 

◎国連大学ウ・タント国際会議場 
 〒150-8925 東京都渋谷区神宮前5-53-70

◎無料(事前登録必要)

日本も大量に輸入している、ボルネオ島のパームオイルの生産や消費を通じて、生物の多様性と企業のあり方を考えるシンポジウムとのことです。

豊かな熱帯雨林が伐採され、パームオイルのプランテーションが面積を広げています。それを実際にボルネオ島で目にして以来気になり、以前も同様のテーマのシンポジウムを聞きに行ったのですが、ボルネオ島の現状や問題点、パームオイル産業の姿勢などがいろいろわかり、参考になりました。今回もパームオイル産業の企業人をはじめ、「緑の回廊プロジェクト」を進めるボルネオ保全トラストの坪内俊憲氏などがパネリストとして参加する予定のようです。

食料や洗剤の材料の他、近年はバイオ燃料としても注目されているパームオイルには、さまざまな課題があるものの、日本にそれほど知られていない部分も多いのが実情です。時間のある方は出席してみてはいかがでしょうか。

写真:ボルネオ島 Danum Valleyの朝。保護されている貴重な熱帯雨林です。
by mayumiish | 2009-01-10 21:57 | ボルネオ島

「パーム油とCSR」フォーラムの報告が来ました

「地球・人間環境フォーラム」から、
昨年10/10にあった「パーム油とCSR」フォーラムのご報告が来ました。
*CSR (corporate social responsibility)=企業の社会的責任。

各講演の要旨を詳しくウェブで見ることができますのでリンクしておきます。

「パーム油とCSR」フォーラムの要旨報告/地球・人間環境フォーラム

パーム油業界からの参加パネリストM.R. チャンドラン氏が語った言葉が
強く印象に残っています。

「基準を設定するのは市場で、企業や政府ではないことを覚えておかねばなりません。
すべての商品は、消費者ならびに市場によって決定されるのです」。

あれ、CSRは・・・?

ボルネオ島の現場で活動する人々(フォーラムのパネリスト)の短いインタビュー動画があります。ボルネオの森の現状が映るシーンも少しあります。
green.TV Japan「生命輝くボルネオの森を守るために」

ボルネオ保全トラスト坪内俊憲氏の言葉:
「日本の企業さんはボルネオの森を切った時(木材調達のための森林伐採の時代)、全く安く買い叩いて、生態系を持続するための費用を全く払いませんでした。今後、ボルネオの森を持続的なものにするためには、生態系を持続させる正当な対価を払って資源を利用していただきたいと思います。そして責任ある商品を消費者に届けていただきたい。そのような経済活動によって、森が戻ってくる、本当に持続可能なボルネオの森が復活できるんじゃないかと思います。パートナーとして一緒にそのような支援をしていただきたいと思います」。

「日本のみなさまには、どういうもので自分の生活が支えられているか、よくそれを考えて、責任のある消費をしていただきたいと思います。責任ある消費、すなわちその商品がどこでどういう風に作られ、どういう風に流通してみなさんの手に届いているのかを。それによって経済活動が変わっていくと思います」。

インドネシアの泥炭地破壊も深刻なようです。

シンポジウム・アジアに迫る温暖化と低炭素エネルギー開発
「インドネシア 泥炭地破壊で世界第3位のCO2排出国に
~木材・パームオイル需要と地域経済開発が元凶~


自分たちの生活につながっているという自覚が今こそ大切だなと思います。
by mayumiish | 2008-01-27 14:42 | ボルネオ島

私たちに見えない場所で

昨日のブログにも書きましたが、
ボルネオ島のパーム農園の人々によって傷つけられた
ゾウを救出する活動についての番組がありました。

ボルネオ保全トラストで活躍されている
坪内さんが紹介されていました。
彼の話しを昨年の東京のセミナーで聞いた時、
現場を見ている人ならではの切実な声を感じましたが、
昨日のTV番組を見て、とても納得しました。

ゾウは家族中心の群れで生息しています。
パーム農園のためにボルネオ島でのすみかが
どんどん小さくなっているとのことです。
特に、人間がしかけたワナにはまってしまった子ゾウや
親とはぐれて精神不安定になった子ゾウなど
とてもかわいそうでした。

あのゾウたちを見ながら、ボツワナで見たゾウを思い出しました。
政府の手厚い保護政策のおかげで
ボツワナは世界最大のゾウ天国。159,000頭のゾウが生息します。

アフリカゾウもほとんどが群れで暮らし、
私が見たゾウたちも家族単位でまとまっていました。
体長1メートルぐらいの、まだ鼻が短い赤ちゃんゾウが
親たちの間に守られながらトコトコ歩いたり水辺で遊ぶ、
ほほ笑ましい姿を覚えています。

今では逆に増えすぎて困っているそうですが、
自然の中でのびのびと生きるあの象たちに比べて
ボルネオのゾウの窮状は悲惨とも思えました。

それにしても、その原因を作っているボルネオ島・
マレーシアのパーム農園の最大の消費国は日本です。
洗剤、食品油など多岐に使われています。
今後はバイオ燃料としても、という状況。
昨日の番組でその件についてそう触れられなかったのは、
パーム油に関わる日本の大企業が多いからでしょうか。

ところで、パーム油以外にも、大豆やコーンも、
アマゾンやアメリカ内陸の生産地で環境破壊などの
問題が起きているそうです。
ニューカレドニアでは、
ニッケル素材(日本で使われる50%がニューカレドニア産)
産出のために環境汚染が進んでいるという番組を先日見ました。

物の行き来がグローバル化している現在、
生産地が私たち消費者の目に見えないはるか遠い場所に
あることが多くなりました。

便利な生活の中で、意識的に産地にも目を向けてみることが
キーポイントなのかな、という気がするこの頃です。
by mayumiish | 2008-01-21 20:53 | ボルネオ島

真剣に考えたいパームオイル問題

天気予報によると、今晩の東京は雪だそうですね。

常夏の東南アジアに位置するボルネオ島やパプア・ニューギニアで
現在、バイオ燃料としてのパームオイル農園拡大が問題になっています。
*すでに食品、洗剤用として、生産のほとんどを日本へ輸出していますが
今後、燃料としての需要が高まる気配です。

以前のブログにも書きましたが、
パーム(アブラヤシ)農園は、現地の多様な生態系を壊すだけでなく、
カーボンを大量に吸収してくれる熱帯雨林を大規模に伐採することで、
バイオ燃料がかえって二酸化炭素問題すなわち温暖化を大きくするのでは
と懸念しています。

この問題に関するTV番組が本日(1/20)放映される予定です。

TBS 「夢の扉」18:30~19:00
ボルネオ…野生の傷ついた子ゾウ決死の救出作戦

パームオイルにまつわる問題がテーマらしいですが、
個人的には、現地に生息する動物だけでなく
人間にも直接影響を及ぼすテーマだと思うので
バイオ燃料が推進されそうな今こそ、
より多くの人が関心を持つことが必要じゃないかな、と思います。

熱帯雨林についてのサイトMONGABAY.COMです。
Tropical rainforest Conservation /MOMGABAY.COM

知り合いのライター・カメラマン関行宏さんから
教えてもらったサイトで、英語になりますが、
熱帯雨林にまつわる問題やインフォメーションが
とても充実しています。

2008年1/14の記事によると、パプア・ニューギニアのウッドラーク島では、
Vitroというデベロッパーが、森林の70%(!)を伐採してパーム農園を作る
プロジェクトを計画していたものの、
環境活動家による国際キャンペーンによって計画を中止したとのことです。

一方、パームオイル産業側では、パームオイルは熱帯雨林を破壊しない、
というアピールのキャンペーンを準備しているようです(2008年1/18の記事)

日本のメディアでニュースに上がってこない記事が
数多くあるので、要チェックです。

ご参考に、日本で展開するボルネオ島での森林回復活動です。

「緑の回廊基金」ボルネオ保全プロジェクト
募金を募って、動物が生息するボルネオ島キナバタンガン川流域の土地を
買い取り森林に戻すプロジェクトを展開

リコーによる熱帯林・オランウータン生息域回復プロジェクト
WWFマレーシアに協力してキナバタンガン川流域の植林などを援助
by mayumiish | 2008-01-20 11:36 | ボルネオ島

ボルネオ島の熱帯雨林を復活させよう

しばらく前になりますが、東京国際フォーラムで開催された
「パーム油とCSR」というフォーラム&シンポジウムに出席しました。

東南アジアのボルネオ島がテーマで、

「第1部:企業フォーラム/責任ある原材料調達をどう実現するか
パーム油から学ぶCSR」

「第2部: 公開シンポジウム/生命輝くボルネオの森
保全にかかわる人と企業」

です。

「持続可能なパーム油」(SPO: Sustainable Palm Oil)生産の
取り組みや生態系を守る森林保全の活動を紹介して
ボルネオの森を考える、というイベントでした。

以前ブログにも書きましたが、
近年、パーム油のプランテーション増加によって
ボルネオ島の豊かな森がどんどん減少しているため
大変気になっています。

持続可能なパーム油生産を奨励する
国際的円卓会議(RSPO: Roundtable on SPO)や
ボルネオ島の森の現状などが話されましたが、
現在、世界の自然油で最も多く生産されているのが
パーム油(その約90%がマレーシアとインドネシアで生産)
だそうです。
コストに比べた生産量が断トツに良いとか。

そのほとんどは食品と洗剤に使用されてるそうです。
今後、さらにバイオ・ディーゼルのパーム油利用が
参入予定ということで、
森林の減少がますます進むのでは、という危機感を強くしました。
業者はパプアニューギニアの島にもプランテーションを増やしているようです。

森がなくなることで、動植物の生態系の破壊だけでなく、
森の中で暮らしてきた少数民族が土地から追い出されるという
問題も起こっているようです。

また、ボルネオ保全トラストの坪内俊憲氏のスピーチによると、
キャノピー(樹冠)のある森は、400トンのカーボン(二酸化炭素)を
半永久的に閉じこめるが、
パーム林では1、2年でカーボンが大気に戻っていくそうです。
だからよく考えると、森を壊して取得するパーム油から
作るバイオディーゼルの導入は、
環境に本当に良いのだろうかと問いかけていました。

アル・ゴアの「不都合な真実」で、あるデータが示されていました。
北半球の冬にあたる時期、地球の二酸化炭素量が増加するとのこと。
その理由は、冬に森林が葉を落として光合成をしないからだそうです。
そう考えると、熱帯雨林は一年中光合成できるので
なおさら貴重ではないでしょうか。

そんな中、「緑の回廊プロジェクト」は一筋の明るい光です。
せめて、ゾウやオランウータン、テングザルなどの動物が生活の場にしている、
曲がりくねったキナバタンガン川沿いの土地を買い取って、
そこを森林保護区にしようというトラスト運動です。

ただ、土地の値段に対して募金がまだまだ足りないので
大きな努力が必要です。
香港のある投資家が1億円寄付したとのことですが、
日本からの寄付は企業を含めてまだ少ないそうです。

ニュースレターによると、現在3ヶ所の土地購入を検討中らしく、
1箇所などは30万円程度の値段と、
緑の回廊を部分的に細かく増やすには手が届かない
値段ではないようでした。

現在、日本の食品や洗濯洗剤などに使われるパーム油のほぼ全ては、
ボルネオ島の森林を切り開いたプランテーションで
生産されたものです。
パーム油を利用する日本企業などにも、積極的に
募金に参加してもらいたいものです。
また、この運動をなんとか広くPRできないものかな、と思います。

ゲストで登場した歌手の加藤登紀子さんは、
「Now is the time」(TV朝日「素敵な宇宙船地球号」のエンディング曲)
の歌を披露した後で、
ボルネオ島に行かれた時の体験を話してくれました。

さすが、言葉で人の心に訴えるプロです。
彼女が話し始めたら、たちまちあたりにボルネオ島の風が吹き、
熱帯の湿った空気や緑の森で会場が満たされていくような
雰囲気に包まれました。
ボルネオの森の貴重さ、それを守ることの大切さについて、
他のパネラーの誰の話よりも人々の心に届いた気がします。

加藤登紀子さんも話していましたが、
私もボルネオ島のジャングルでの夜を思い出す時、
地上に降り注ぐ満天の星空や白銀の天の川が今もはっきり目に浮かびます。
全方位からは夜の虫や動物、カエルなどの声が聞こえ、
呼吸する森の圧倒的な生命エネルギーに
囲まれているのを体感できるのです。

森の美しさ、生命の多様さを多くの人が知れば、
ボルネオの森の保護が推進できるのかな、と思います。
なので、少しでも多くの人にぜひ一度は
ボルネオ島の(だけでなく)本当のジャングルに行ってみてほしいです。
快適なロッジもあり、エコツアーとして態勢が整っていますよ。

ところで、フォーラムの会場で、
ボルネオ島に共通のナチュラリストガイドの知り合いを持つ
写真家にお会いしました。
動物写真家の横塚眞己人さんです。

で、横塚さんが、明日10/31の朝8時から、
名古屋のZIP FMのTOYOTA WORLD WIDERSというコーナーで、
10分間くらい生で電話トークするそうです。
ボルネオ島について語るとのこと。
東京では受信できませんが、名古屋方面の方はぜひお聴き下さい。
by mayumiish | 2007-10-30 18:03 | ボルネオ島

緑の回廊基金

10日ほど前になりますが(ブログに書くの遅すぎ?)
新宿御苑で行われていた「ロハスデザイン大賞 2007新宿御苑展」に
行ってきました。

このイベントは、環境省の「チーム・マイナス6%」や雑誌「ソトコト」、
企業が共催してより「ロハス」な「ヒト」「モノ」「コト」各部門の大賞を
決めるというイベントで、今年で2回目だそうです。

お世話になっているソトコトの編集者さんたちにばったり会ったり、
緑の芝生に設置されたステージでの、
坂本龍一さん&分子生物学者・福岡伸一さんのトークショーを聞いてきました。

実は、今回ロハス大賞の最終候補に残ったもので、
特に気になったものがありました。

ボルネオ島の「環境保全プロジェクト」活動をしている企業「サラヤ」です。
以前のブログにも書いたことがありますが、
この会社は、熱帯雨林に住む生物が、商業的なパームオイル(アブラヤシ)
プランテーションの拡大で被害を受けていることから、
持続可能な方法でパームオイルを調達しようという視点での取り組みをしています。

ボルネオ島の環境保全プロジェクトの一環として、
「ボルネオ保全トラスト」を計画し、昨年「緑の回廊基金」を開設したそうです。
サラヤの製品、ヤシノミ洗剤の売り上げ1%がボルネオ保全トラストに使われるとのこと。

「緑の回廊基金」の目的は、プランテーションになった土地を買い戻し、
自然の森林に戻すことです。特に川沿いに暮らす習性を持つ象やサルたち動物の
行き場が失われているので、キナバタンガン川やセガマ川沿いを森に戻して
野生動物が再び帰って来られるようにしようというものです。

数千万年前からの生命が営まれているボルネオ島の熱帯雨林には
語り尽くせないほど豊かな生命の世界が広がっています。
森は、多くの種類の木々の枝葉が数十メートルの高さで幾層にも重なって
できています。それらはまた、二酸化炭素を吸収して、
大量な酸素を地球に放出しているのですが、
パームヤシだけが規則正しく並ぶプランテーションに、同等の営みができると
思えません。

例えば日本で、ブナの原生林や多様な動植物が生きる世界遺産、白神山地の森が
全部パームヤシの林になってしまったらどうでしょう。
生命の多様性がかなり失われるのではないでしょうか。

ボルネオ島に行くたび、熱帯雨林の減少の進行を見て危機を感じ、
「緑の回廊基金」の活動に大きな関心を持ったのですが、
熱帯雨林の圧倒的な生命の豊かさと、パームヤシ・プランテーションの
違いを実際に見れば、その緊急性がわかるのでは、と思います。
ロハス大賞のイベント会場で、サラヤの環境担当者にお会いして
プロジェクトの真剣度がわかったことはとても有意義でした。
サラヤではほかの企業にも呼びかけていますが、今のところは
あまり積極的でないとのことで残念です。

サラヤは現在「ボルネオ調査隊」というエコツアーの参加者を募集中とのこと。
抽選でペア4組合計8人を招待して派遣するそうです。
応募の締め切りは8/18なので申し込んでみてはいかがでしょうか!?

サラヤ「ボルネオ調査隊」募集のサイト 「ボルネオ島はあなたが守る!」キャンペーン

ところで、このロハスイベントのトークショーで、坂本龍一氏が印象的なことを
言っていました。今日のブログが長くなったので次回に書こうと思います。
by mayumiish | 2007-05-31 00:07 | ボルネオ島

エコなボルネオ・ネイチャーブック

今日、書店に行ったら「eco borneo ボルネオ・ネイチャーブック」(山と渓谷社)という本を見つけました。

ボルネオ島東部のマレーシア・サバ州を中心とした自然の宝庫をいろいろと紹介している本です。キナバタンガン川や、キナバル山、ダヌム・バレーなど、私も行ったことがあり太鼓判を押したい場所が載っていました。ボルネオ島をこよなく愛する(であろう)ネイチャーフォトグラファーたちが撮影した自然の美しい動物や植物たちのほかに、ジャングルの中のロッジやホテルなども紹介し、ボルネオ島の素敵なガイドブックになっています。

原生の熱帯雨林が残るダヌム・バレーの中のロッジ「ボルネオ・レインフォレスト・ロッジ」が特に私もおすすめしたい場所です。深いジャングルがすぐ目の前に広がる静かなロッジのテラスで深呼吸する空気はとても新鮮。また、数十メートルの高い木々が茂る森を歩きながら、野生のテナガザルやオランウータンに遭遇したり、美しい鳥の鳴き声に耳を澄ましたり、多様な植物たちに囲まれていると、自分が自然のほんの一部なんだということをしみじみ感じ取れます。ダヌム・バレーに行く時は、毎回同じナチュラリストの人に案内を頼むのですが、この本のボルネオ・レインフォレスト・ロッジのページの中で、地上高い吊り橋キャノピーウォークの写真にその彼が写っていました。そういえば、この写真を撮った自然写真家がボルネオ島によく来て動物達を熱心に撮影している、という話しをそのナチュラリストが話していたっけ、と思い出しました。

そして、この本が優れものなのは、ボルネオ島の単なるガイドブックではなく、エコロジーなどの面からボルネオ島が直面している問題や改善への取り組みについてもきちんと紹介しているという点です。例えば、サバ州では今、熱帯雨林が伐採されて、パーム(ヤシ)油用のヤシプランテーションにどんどん姿を変えています。それは、ボルネオ島の玄関口、コタキナバルから島の奥地へ飛行機で飛ぶ時に、まざまざと目に入ってくるのです。ブロッコリーのようにモコモコとして見える熱帯雨林に比べて、ヤシプランテーションは規則正しく大きな面積に並び、ちょっと不気味な感じにも見えます。昨年ボルネオ島に行った時は、その3年前に行った時より明らかにプランテーションの面積が増えていました。

「ボルネオ・ネイチャーブック」によると、1984年には森林面積の2.2%だったプランテーションが、2004年には16%と、20年で約8倍に増えたそうです。パーム油は自然からできるエコ製品として、洗剤や化粧品、石鹸、食物油として広く使われるようになり、マレーシアのパーム関連品は日本が輸入するパーム関連シェアのトップとなっています。(日本アセアンセンターの2005年資料)。天然素材で一見、環境にやさしそうなパーム油は、産地では熱帯雨林の生態系を壊して、森に住んでいた動植物の住み処を奪っていることはあまり知られていません。また、ジャングルがなくなったことによる気候の変化も、サバ在住の人が気にしていました。こういうことを知ってから、お店に並ぶパーム油原料の洗剤などを見ると、増殖したプランテーションを思い出して心が痛むようになりました。

この本では、そんな環境破壊について知った日本企業の取り組みが紹介されていました。サラヤという会社は「ヤシノミ石鹸」という製品をはじめとするパーム原料の製品を作っているそうです。けれども、ボルネオ島のヤシの木プランテーション問題について知り、環境保全プロジェクトを始めたそうです。会社のサイトを見ると、ヤシプランテーションの現状や問題などが詳しく説明され、いくつかの取り組みが紹介されています。

このような会社があるとボルネオ島の未来に少し希望が持てる一方、数ヶ月前に、日経のあるニュース記事を見ました。トヨタがパーム(ヤシ)油を原料とするバイオ燃料の試験生産を2009年からマレーシアで始めるそうです(NIKKEI NETの企業ニュース/2006年7月23日)。世界のトヨタがもし大規模に生産することに決めたら、プランテーションがますます増えることにならないかと気になる記事です。環境の状況に逆行しているような・・・。

話しがそれてしまいましたが、この「ボルネオ・ネイチャーブック」の本には、実際に行って体験できるボルネオ島の貴重な自然の魅力がたくさん紹介されています。日本から直行便も出ていて成田から約6時間。ボルネオ島は意外と近いですよ。
by mayumiish | 2006-09-26 19:34 | ボルネオ島

写真家です。文章も書きます cMayumi Ishii. All rights reserved.


by mayumiish

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